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UpDate:2007/7/4
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(4/8 2007) 県土の78%を占める森林県 信州として、「信州の木 使い」をどう位置付けたらよいのか考えていきたいと思います。
手元の資料に、長野県前知事・田中さんの時代に制定された 「長野県ふるさとの森林づくり条例」森林づくり指針 〜 コモンズから始まる 信州森林ルネッサンスをめざして 〜 の資料があります。
はじめに
(1)指針策定の背景
長野県は日本の背骨に位置し、数多くの河川の水源となる豊かな森林を有しています。長野 県に暮らす人々は、県土の78%を占める森林を様々な形で利用し、数多くの恵みを受けてき ました。地域の人々は地域の森林との関わりを保ち、地域にふさわしい豊かな森林づくりを続 けてきました。また、森林との関わりを通じたさまざまな知恵や文化を育んできました。 近年、森林は、二酸化炭素の吸収・固定を通じ、地球温暖化防止への貢献が期待されていま す。さらに、災害防止や水源のかん養など多くの恩恵を、地域や市町村、県域を越えた流域内 の住民に与え、農業や地域のさまざまな産業にも貢献しています。森林はまさに、社会全体の 共通の財産です。
しかしながら、社会経済の大きな変化による林業生産活動の長期停滞、森林所有者の世代交 代や不在村化等、森林・林業を取り巻く情勢が大きく変化する中で、森林管理の遅れにより森 林が荒廃しつつあります。
森林が健全な状態で維持され、様々な恵みを次の世代にわたって持続的に享受していくため には、一部の人々にその責任を委ねるのではなく、森林と人との多様な絆を創り出し、県民の 主体的な参加により森林を支えていかねばならない時期を迎えています。 こうした中で、長野県では、地域に暮らす人々が主役となり、豊かな社会に必要な大切なも のを自分たちの手に取り戻し、守り育んでいくこと、すなわち「コモンズ*からはじまる、信 州ルネッサンス*革命」による県づくりを始めました。森林づくり*においても、地域に暮らす 人々の自律的な思いと意欲的な活動の下で、県民の主体的な参加により、森林を守り、育てて いくことを必要とされています。
このたび、社会全体の共通財産である森林を健全な姿で次の世代に引き継いでいこうと、県 民が主体的に森林づくり*に参加するための基本理念や基本方針、新たな仕組みを定める「長 野県ふるさとの森林づくり条例」を制定しました。この条例に基づき、「森林づくり指針」を 策定するものです。
*コモンズ/長野県の中長期的なビジョン「未来への提言〜コモンズからはじまる、信州ルネッサンス 革命〜(平成16 年3 月策定)」の中で提案されたキーワードです。豊かな社会に必要な大切なものを、 そこに暮らす人々が、自らの思いをもとに守り、育み、あるいは維持、管理していく仕組みを言いま す。よりよい地域をめざす人々の絆で結ばれていて、閉鎖的ではなく、未来志向の開かれた仕組みを 言います。
*ルネッサンス/これまでの社会のあり方を反省し、国による制度的、政策的な制約を超えて、人間的 な尊厳を保ち、魂の自立を求めようとしている長野県の改革の姿を言います。森林ルネッサンスとい う場合は、森林を取り巻く現状から、森林と人との関わりのあり方を見直し、長野県らしい豊かな森 林を再生、復活させたいという願いを含んでいます。
*森林づくり/木を植えることのみではなく、森林を守り、育てるという広い意味のほか、森林の多面 的な利活用や県産材の利用、多くの人々の多様な参加による協力や、身近な森林に関心をもつことな ども森林を守り、育てることにつながるため、これらも森林づくりに含めることとしています。
*県民の主体的な参加による森林づくり/森林づくりに県民の皆さんがさまざまな形で参加していた だきたいという意味を込めています。特に「主体的」とは、自主的、積極的という意味を持ちますが、 行政措置の発動を待つまでもなく、自主的な意思を持った上で、森林施業や県産材の利用、森林の多 面的な利活用など、さまざまな形で森林づくりに参加していただきたいというものです。
第2章 めざす姿
〜 22世紀を展望した長野県の森林づくり 〜
第1節 基本目標
広大な県土が今以上の美しさに彩られ、豊かな森林によって子や孫たちが安心して誇りを持っ て暮らしていける百年先の長野県のめざすべき森林と人々の姿を明らかにします。
1 めざす森林の姿
100年先の22世紀には、針葉樹林、広葉樹林、針広混交林がバランス良く配置された、 多様性に富んだ、壊れにくい森林*が育成され、森林の持つ多面的な機能が持続的に発揮され ています。
こうした森林をその働きや位置的な特性、人との関わりに応じて俯瞰すると次のような姿に なります。
[1]公益的機能の発揮が特に期待される森林は、強度の間伐を実施した後、自然力を最大限に 利用して、地域の在来植生である広葉樹を積極的に誘導・育成して、針葉樹と広葉樹が適度 に混交した森林(針広混交林)がつくられています。また、伐期の長期化によって巨木が林 立する針広混交林となっています。
[2] 木材等生産機能の発揮が特に期待される森林は、人工林の間伐が徹底され、森林資源を循 環的に利用し、さまざまな樹種や林齢の木材が持続的に供給できる森林となっています。針 葉樹人工林については、伐期の多様化や長期化によって、小面積のモザイク状の伐採*によ り面的な異齢林がつくられ、長期間にわたり資源が循環する森林になっています。また、有 用な広葉樹林は、必要な施業が行われるなど、森林資源の充実が図られています。 [3]奥山で人の管理が行き届きにくい森林は、必要最低限の施業が行われ、自然の力に委ねな がら針広混交林や広葉樹林を主体とする天然生林へ推移しています。
[4] 地域の人々にとって身近な里山は、人との関わりの一層深い森林となり、針葉樹人工林や 広葉樹林は、地域住民の意向にそった多様性のある森林となって、人々のさまざまな利用に 供されています。
このような森林の姿をめざす中で、結果として今から50年先には、県内の民有林全体で、 針葉樹林と広葉樹林の面積比率は現在の6:4から4:6に逆転しています。また、さらに その30年先には、下層の広葉樹が上層木と同程度の樹高となる成熟した針広混交林がつく られています。
こうして、100年先には、民有林全体として針葉樹林、広葉樹林、針広混交林がバラン ス良く配置され、壊れにくい森林や循環利用可能な森林という、多様性のある持続可能な森 林がつくられています。これらの森林こそが、強さ、しなやかさ、豊かさをもって、これか らのさまざまな社会の変化に柔軟に対応できる森林となります。
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